オーストラリアでのワーキングホリデー生活も残り数ヶ月になってくると、「このまま帰国するのは何だかもったいない」「もう少しシドニーにいたい」と感じ始める方は多いのではないでしょうか。1年間の滞在に慣れてきたタイミングだからこそ、余計に「まだ終わりたくない」という気持ちが強くなるものです。
この記事では、ワーキングホリデー1年目が終わったあとに滞在を延ばす主な2つの方法、「セカンドワーキングホリデービザの取得」と「学生ビザへの切り替え」について、条件・費用・メリットデメリットを整理します。加えて、リーグ戦やトライアルのスケジュールを抱えるスポーツ留学・サッカー留学中の方が実際にどう悩み、どう選択したのかという体験談もあわせて紹介します。運営者はシドニーでの留学・滞在経験があり、現在はオーストラリア留学のサポート事業を行っています。制度面の解説だけでは見えてこない「現場の悩みどころ」まで知っておくことで、自分に合った延長プランを選びやすくなるはずです。
なお、本記事は「1〜2年目をシドニー中心に長く過ごしたい」という方を主な対象にしています。数週間〜数ヶ月程度の短期留学を検討している方は、まずシドニー留学のビザ、どれを選ぶ?の記事でビザの基本を確認することをおすすめします。
※ビザの条件・費用は2026年8月時点でWebSearchにより確認した情報をもとにしていますが、複数の情報源によって金額や条件の書き方に幅があり、制度自体も改定されることがあります。「〜と言われています」「要確認」という表現で断定を避けていますので、実際の申請前には必ずオーストラリア内務省(Department of Home Affairs)の公式サイトで最新情報をご確認ください。
【2026年10月2日からの制度変更について】
2026年10月2日から、オーストラリア国内での学生ビザ(500)の申請ルールが変わったとされています(国内で申請できる人の範囲が狭められたとされています)。この記事の「国内での学生ビザ切り替え」の説明は、変更前の情報をもとにしている部分があります。最新の内容は学生ビザ変更2026|2026年10月2日からの国内申請の注意点を確認し、必ずオーストラリア内務省の公式サイトでも確認してください。
ワーキングホリデーは1年で終わり?延長の選択肢を知っておこう
ワーキングホリデービザ(Subclass 417)は、原則として1年間の滞在が認められるビザです。シドニー留学のビザ、どれを選ぶ?の記事でも紹介した通り、休暇を楽しみながら資金を補うための就労も認められている、自由度の高いビザです。
ただし、1年間という期限が来たからといって、必ずしも帰国しなければならないわけではありません。多くの人が選んでいる延長方法は、大きく分けて次の2つです。
- セカンドワーキングホリデービザを取得する:条件を満たせば、もう1年ワーキングホリデービザとして滞在を延ばせる
- 学生ビザに切り替える:語学学校や専門学校に入学し、学生として滞在を続ける
どちらにもメリット・デメリットがあり、「自分がオーストラリアで何をしたいか」によって向き不向きが変わります。特にサッカー留学などスポーツ留学中の方は、リーグ戦やトライアルのシーズンとファーム就労のスケジュールが重なりやすく、一般的な留学エージェントの解説だけでは判断しづらい悩みを抱えがちです。ここから、それぞれの選択肢を詳しく見ていきましょう。
セカンドワーキングホリデービザ(2年目)の条件
セカンドワーキングホリデービザは、1年目のワーキングホリデービザ中に一定の条件を満たすことで申請できる、いわば「2年目の延長ビザ」です。
指定地域での88日間就労とは

セカンドワーキングホリデービザを申請するための代表的な条件が、「指定された地域(リージョナルエリア)で、指定された業種の仕事に88日間(約3ヶ月)従事すること」です。対象になる業種は、農業・畜産業・漁業(真珠養殖などを含む)・林業・鉱業・建設業などと言われており、いわゆる「ファーム(農場)ジョブ」がその代表例としてよく紹介されています。
この88日は、フルタイム勤務相当の勤務日・シフトを積み重ねる必要があるとされており、単に88日間その地域にいればよいわけではありません。就労を証明する雇用主のレファレンス(証明書)や給与明細などの書類も必要になると言われているため、働いた記録をこまめに残しておくことが大切です。
ファーム求人の探し方や、実際にどんな仕事があるのかといった実務的な内容は、シドニー留学中のアルバイト完全ガイドの記事でも紹介しているので、あわせて参考にしてください。
注意したいポイントとして、ファーム求人の中には「ボンド(敷金・保証金)を先に振り込ませて、実際には仕事や住居が用意されていない」といった詐欺的なケースも報告されています。魅力的すぎる条件の求人には慎重になり、できるだけ信頼できる紹介元(語学学校の就労サポート、知人の紹介、大手の求人サイトなど)を通すことをおすすめします。この種のトラブル全般についてはトラブル対応ガイド(治安・盗難・病気)の記事でも触れています。
サード(3年目)ワーキングホリデーの条件
セカンドワーキングホリデービザ取得後、さらにもう1年(3年目)滞在を延ばす「サードワーキングホリデービザ」という制度もあります。サードワーキングホリデーを申請するには、セカンドワーキングホリデービザの期間中に、指定地域で指定業種の仕事に6ヶ月(180日前後)従事する必要があると言われています。2年目の88日間よりもさらに長い就労期間が求められる点は、計画を立てるうえで押さえておきたいポイントです。
2024年前後には、こうしたワーキングホリデーの延長制度そのものについても見直しの議論があったと言われています。2年目の指定地域就労という枠組み自体は継続しているとされていますが、細かい条件や対象業種は変更される可能性があるため、申請を検討する段階で必ず内務省公式サイトの最新情報を確認するようにしてください。
セカンドワーホリのメリット・デメリット
セカンドワーキングホリデービザで滞在を延ばすメリットは、何と言っても「引き続き自由に働きながら生活できる」ことです。学生ビザのように決まった時間に学校へ通う義務もなく、アルバイトの掛け持ちや、まとまった長期休暇の旅行なども比較的自由に組み込めます。
一方で、デメリットは「88日間(サードなら6ヶ月)というまとまった期間、指定地域でのファーム就労のスケジュールを確保しなければならない」ことです。これは口で言うほど簡単ではありません。実際に、対象地域(北部やタスマニアなど)で決められた期間の農場労働にきちんと従事し、必要な就業日数を積み重ねてビザ条件をクリアできたケースもあります。この体験をした人は、「滞在計画そのものを渡航前から戦略的に考えておく必要がある」と実感したと振り返っています。行き当たりばったりでファームに行こうとするのではなく、いつ・どこで・どれくらいの期間働くかを早めに逆算して計画しておくことが、セカンドワーホリ取得の成否を分けるポイントだと言えそうです。
もう一つの選択肢、学生ビザへの切り替え
セカンドワーキングホリデービザの条件を満たすのが難しい場合、もう一つの現実的な選択肢が「学生ビザ(Subclass 500)への切り替え」です。
オーストラリア国内での学生ビザ切り替えの流れと費用
学生ビザへの切り替えは、多くの場合オーストラリア国内にいながら申請できます(オンショア申請)。大まかな流れは次の通りです。
- 通いたい語学学校・専門学校を決め、入学の申し込みをする
- 学校からCoE(入学許可証)を発行してもらう
- OSHC(留学生保険)に加入する
- オンラインで学生ビザを申請する
学生ビザの申請料は、通うコースの種類によって変わります。2026年7月1日の制度改定により、専門学校・大学・大学院の場合は2,500豪ドル、語学学校や学位取得を伴わないプログラムの場合は2,050豪ドルとなったと言われています。家族を含めて申請する場合や、オーストラリア国内での追加申請に該当する場合は、別途追加料金がかかることもあるとされています。ワーキングホリデービザから国内で切り替える場合も、この申請料自体は基本的に同水準がかかると考えておいたほうがよいでしょう。金額は年度ごとに改定される傾向があるため、正確な費用感についてはシドニー留学の費用相場の記事、そして申請直前の公式サイトで必ず確認してください(要確認)。
学校選び・CoE取得・OSHC加入など手続きの流れが多く、自分だけで進めるのが不安な場合は、留学エージェントの無料カウンセリングを利用して、書類準備や学校選びのサポートを受けるのも一つの方法です。
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学生ビザに切り替えるメリット・デメリット(就労時間の制限など)
学生ビザに切り替える最大のメリットは、「ファーム就労のようなまとまった期間の縛りがなく、学業を中心に腰を据えて滞在できる」ことです。語学学校でしっかり英語力を伸ばしたい人や、専門学校でスキルを身につけたい人には向いている選択肢です。
一方でデメリットもあります。学生ビザには就労時間の制限があり、学期中は2週間で48時間までしか働けないとされています(どの2週間で区切っても48時間以内、という考え方だと言われています)。長期休暇中はこの制限がなくなるとされていますが、学期中はアルバイトで稼げる金額に上限ができてしまう点は理解しておく必要があります。また、学校が定める出席条件を満たし続ける必要がある点も、ワーキングホリデーとの大きな違いです。この出席条件やビザ維持の細かいルールについてはシドニー留学のビザ、どれを選ぶ?の記事でも触れているので、あわせてご確認ください。

セカンドワーホリ vs 学生ビザ、判断のポイント
ここまでの内容を整理すると、次のような比較になります。
| セカンドワーキングホリデービザ | 学生ビザへの切り替え | |
|---|---|---|
| 主な条件 | 指定地域で88日間の指定業種就労(サードは6ヶ月) | CoE取得・OSHC加入・出席条件の維持 |
| 就労の自由度 | 高い(制限は基本的にない) | 学期中は2週間48時間までと言われている |
| 生活リズム | 比較的自由 | 学校のスケジュールに沿う必要がある |
| 向いている人 | 働きながら自由に過ごしたい人、ファーム就労のスケジュールを確保できる人 | 語学力・専門スキルをしっかり伸ばしたい人、学業を優先したい人 |
| 難しい点 | シーズンの都合でまとまった期間を確保しづらい人には不向き | 費用や出席管理の負担が増える |
※上表は本記事で紹介した内容の目安であり、実際の条件は改定されることがあります。申請前に必ず最新情報をご確認ください。
判断のポイントをシンプルにまとめると、「まとまった期間、指定地域でのファーム就労のスケジュールを確保できそうか」がひとつの分かれ目になります。確保できそうならセカンドワーキングホリデー、難しそうなら学生ビザへの切り替えを検討する、という考え方が現実的です。
特に難しいのが、サッカー留学などスポーツ留学中の方です。リーグ戦やトライアルのシーズンがあるため、3ヶ月単位でまとまった時間を空けること自体が簡単ではありません。次の章では、実際にこの悩みに直面した人たちの体験談を紹介します。
現地経験者のリアルな声(体験談)
制度の説明だけでは分からない、実際にビザの延長で悩んだ・行動した人たちの体験談を紹介します。
シーズンの都合でファーム88日を確保できなかった話
ワーキングホリデービザでサッカー留学をしていたある選手は、渡航前からセカンドワーキングホリデービザの取得を見据え、ファームで3ヶ月働く計画を立てていました。しかし、実際に現地で活動を始めてみると、リーグ戦のシーズンとトライアル(入団テスト)のシーズンが年間を通して続き、3ヶ月ものまとまった期間を空けることがどうしても難しかったといいます。結局、この計画は一度も実現できないまま、2年目以降は学生ビザへの切り替えを選ぶことになりました。
これは特別なケースではなく、シーズンが決まっているスポーツに取り組みながら滞在している人にとって、共通して起こりうる悩みです。「ワーホリを延長するならファームに行けばいい」という一般論だけでは片づけられない、活動と滞在計画の両立の難しさが表れているエピソードだと言えます。サッカー留学とビザの両立という観点は、サッカー留学(トライアル・費用・給料)の記事でも触れているので、興味のある方はあわせてご覧ください。
ビザの制約で活動先の国を変えざるを得なかった話
別の選手のケースでは、オーストラリア滞在中にビザの制約に直面し、それまで続けていた活動を続けるために、国を離れざるを得なくなったことがありました。当然、知り合いも土地勘もゼロの状態からの再スタートです。それでも、「行き先を変えても、ゼロから道を切り開くことはできる」ということを、この選手は身をもって知ったといいます。
ビザという制度上の制約は、時に本人の努力ではどうにもならない壁になります。だからこそ、延長を考える段階で「もし条件を満たせなかったらどうするか」という代替プランを、早めにいくつか用意しておくことが大切だと感じさせられるエピソードです。
学生ビザに切り替えて奨学金で学費無料になった実例(20年前の体験)
ここで紹介するのは、運営者自身が2006年に経験した、約20年前の体験談です。現在の制度とは条件が異なる可能性が高いため、あくまで「こういう延長の仕方もあった」という一つの参考例としてお読みください。
運営者は2006年に初めてオーストラリアへ渡航し、2年半滞在しました。1年目はワーキングホリデービザで過ごし、2年目は学生ビザに切り替えています。このとき利用したのが、サッカーの奨学金制度でした。語学学校に学費無料で入学し、学校対抗のサッカーリーグにも参加して優勝することができました。当時は学生ビザでありながら学費の負担なく学べたという、今振り返っても幸運な経験だったと思います。
さらに、滞在の最後の半年間は、合気道の専門学校で改めて学生ビザを取得しました。授業料は半年でおよそ4,000豪ドルという当時としては比較的安価な学校で、通学も週3回程度と負担の軽いカリキュラムでした。
繰り返しになりますが、これは20年前の制度・為替・学校事情にもとづく体験です。現在は学生ビザの申請料自体が当時よりかなり高くなっていると言われており、奨学金制度の有無や内容も学校によって大きく異なります。現在の学生ビザ切り替えを検討する際は、この体験談を「延長方法の一例」として参考にしつつ、必ず現在の制度・費用で改めて調べ直すようにしてください。
延長を決めたら、あわせて準備しておきたい英語力
セカンドワーキングホリデーを選ぶにしても、学生ビザに切り替えるにしても、英語力があるほど選べる選択肢は広がります。
セカンドワーキングホリデーでファーム就労を選ぶ場合、英語でのコミュニケーションが取れると、雇用主とのやり取りや職場での人間関係がスムーズになり、より条件の良い仕事を任されやすくなるとも言われています。学生ビザに切り替えて語学学校に通う場合は、そもそも英語力を伸ばすこと自体が目的になるため、渡航前にある程度の基礎を作っておくと、現地でのクラス分けや授業についていく負担が減ります。
渡航前の英語力アップについては、シドニー留学に必要な英語力の記事で詳しく紹介しています。あわせて、自宅から継続しやすいオンライン英会話を使った準備もおすすめです。
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海外留学もネイティブキャンプ
では、オンラインで日常会話に近い形のレッスンを受けられます。セカンドワーホリでのファーム就労でも、学生ビザでの学校生活でも、英会話に慣れておくとスタートがスムーズになります。
まとめ:自分の滞在プランに合った延長方法を選ぼう
- ワーキングホリデー1年目が終わったあとの主な延長方法は「セカンドワーキングホリデービザの取得」と「学生ビザへの切り替え」の2つ
- セカンドワーキングホリデービザは、指定地域での88日間(サードは6ヶ月)の指定業種就労が条件と言われており、自由度は高いがまとまった期間の確保が必要
- 学生ビザへの切り替えは、学業を中心に腰を据えて滞在できる一方、就労時間の制限(学期中は2週間48時間程度と言われている)や出席条件の維持が必要
- サッカー留学などシーズンが決まっている活動をしている人は、ファーム就労のスケジュール確保が特に難しく、学生ビザへの切り替えを選ぶケースも多い
- どちらを選ぶにしても、渡航前・滞在中の早い段階から「延長するならどちらのプランで行くか」を考えておくことが、後悔のない選択につながる
延長の方法に「絶対の正解」はありません。この記事で紹介した条件やメリット・デメリット、そして体験談を参考に、自分の活動内容や目的に合ったプランを見つけていただければと思います。
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ビザの延長プランとあわせて、以下の記事も参考にしてください。
学生ビザへの切り替えを考えている方は、渡航前・切り替え前の英語準備から始めてみるのも一つの方法です。まずは無料体験レッスンから試してみてはいかがでしょうか。

