オーストラリア留学の費用を抑える方法|奨学金と節約術

木のテーブルに並んだカラフルなオーストラリアドル紙幣 費用

「オーストラリア留学に興味はあるけど、費用がネックでなかなか一歩を踏み出せない」——そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。留学にかかる費用の全体像については、以前の記事「シドニー留学の費用相場|期間別・項目別の内訳と抑え方」で詳しく解説しました。本記事はその続編として、「分かった相場を、実際にどう抑えるか」という実践編です。奨学金・給付金制度の実情、教育ローンという選択肢、現地での節約の工夫、そして費用を抑えるうえで注意したい点まで、留学サポートの実務に携わってきた立場からまとめます。

留学費用を抑える方法は主に3種類ある

オーストラリア留学の費用を抑える方法を整理すると、大きく3つに分けられます。

  • ① 給付型の奨学金(返済不要だが、対象は主に大学・大学院進学者)
  • ② 教育ローン(日本政策金融公庫の教育一般貸付など)
  • ③ 現地での生活費・渡航費の節約(語学留学・ワーホリでも今日から使える)

ちなみに、学生ビザ(オーストラリアで一定期間就学するために必要な、政府が発行する在留資格)の申請料はここ数年でかなり値上がりしていると言われています。運営者自身が2000年代に現地で申請したときは500ドル前後だった記憶がありますが、これはあくまで当時の話で、現在の金額とは大きく異なります。ビザ関連の固定費はそもそも節約しにくい部分なので、最新の金額は「シドニー留学のビザ、どれを選ぶ?学生ビザ・ワーホリ・ETAの違い」で必ず確認しておきましょう。

それでは、①〜③を順番に見ていきます。

語学留学・ワーホリでも使える奨学金・給付金制度はある?

「留学=奨学金が使える」というイメージを持っている方も多いですが、実際に調べてみると、語学留学やワーキングホリデー(就労を含む長期滞在ができるビザ制度)単体で使える給付型の制度は、大学・大学院向けに比べるとかなり限られているのが実情です。

大学・大学院向けの奨学金がほとんどで、語学学校単体では対象外になりやすい

オーストラリアの大学・大学院が独自に用意している給付型奨学金(返済不要)は複数存在すると言われています。例えばオーストラリア政府が用意している「デスティネーション・オーストラリア奨学金」は、地方都市の高等教育機関への進学を後押しする制度で、学士課程・大学院に加えて専門課程(Certificate、日本でいう専門学校の資格コースに近いもの)まで対象に含まれることがあるとされています。ただし、いずれも「一定期間以上のコースへの正規入学」が前提になっていることが多く、数週間〜数か月の語学学校のみの留学は対象外になりやすいのが現状です。要確認:制度ごとに対象コース・応募資格が細かく決まっているため、興味がある制度があれば必ず公式サイトの最新の募集要項を確認してください。

JASSO(日本学生支援機構)の海外留学支援制度の対象範囲

「JASSO 留学 奨学金」で検索すると出てくる海外留学支援制度は、日本の大学等に在籍している学生が対象で、大きく分けて「学部学位取得型」「大学院学位取得型」(海外の大学で学位そのものを取得する留学)と、「協定派遣」(在籍する大学に籍を置いたまま、8日以上1年以内の期間、大学間協定に基づいて留学する場合に費用の一部を支援する制度)があります。要確認:この制度はいずれも「日本の大学等に在籍していること」「大学が窓口になっていること」が前提になっており、社会人や大学に在籍していない人が個人で語学学校・ワーホリのために申し込める制度ではないとされています。学生の方で、通っている大学に留学制度がある場合は、まず大学の国際交流課などに相談してみる価値はあるでしょう。

学校・エージェントが独自に用意しているキャンペーン割引という選択肢

制度としての奨学金・給付金が使いにくい場合でも、語学学校やエージェントが時期によって独自に用意している入学金免除・授業料割引キャンペーンを活用するという方法もあります。こうしたキャンペーンは学校側の生徒募集の都合で内容が変わるため、複数のエージェントの無料カウンセリングを受けて、費用プランを比較検討する材料にするのも一つの手です。

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(比較検討そのものを勧めるものであり、特定のエージェントを一方的に推奨する意図はありません)

教育ローンで留学費用を賄うという選択肢

奨学金が使いにくい場合の現実的な選択肢として挙がるのが、教育ローンです。

教育ローンの仕組みとメリット・デメリット

日本政策金融公庫が扱う「教育一般貸付(いわゆる国の教育ローン)」には海外留学向けの枠があり、外国の高等学校・短期大学・大学・大学院・語学学校など(修業年限がおおむね3か月以上のコース)が対象になり得るとされています。授業料だけでなく、航空運賃・パスポート取得費用・ビザ申請料など渡航にかかる費用も融資対象に含まれる場合があると案内されています。長期(3か月以上)の留学の場合、利用できる世帯年収の上限が緩和される仕組みもあるようです。要確認:融資の上限額・対象条件・審査基準は変更される可能性があるため、申し込みを検討する場合は必ず日本政策金融公庫の公式サイトで最新の情報を確認してください。

メリットとしては、まとまった費用を一括で準備できること、奨学金と違って学位取得が前提でない分、語学留学やワーホリ前後の準備費用にも使える可能性がある点が挙げられます。一方で、当然ながら借りたお金は返済が必要で、利息も発生します。

借りる前に検討したいこと(返済計画・為替リスク)

教育ローンを検討する際は、「留学後、いつからどのくらいのペースで返済していくのか」という返済計画を先に立てておくことが大切です。また、オーストラリアドルへの両替や現地での支払いには為替レートの変動が関わってくるため、借入額をぴったり計算するのではなく、多少の余裕を持たせておくと安心です。奨学金・教育ローンのどちらも、制度自体は選択肢としてありますが、語学留学・ワーホリという留学スタイルにおいては「使える人・使える場面が限られる」というのが実情に近いというのが正直なところです。

【体験談】現地でできる節約の工夫

制度としての奨学金・教育ローンに頼らなくても、現地での日々の過ごし方次第で節約できる部分は意外とたくさんあります。ここでは、シドニーでの滞在経験をもとにした具体的な工夫を紹介します。

市場の売り台に並ぶ新鮮な野菜や果物と値札

交通費の上限ルール(Opalカード)を活用する

シドニーの電車・バス・フェリーなどで使われている交通系ICカード「Opalカード」には、一定回数・一定金額を超えて利用すると、それ以降の運賃が無料になる上限ルールがあります。運営者が実際に現地で生活していたときも、「よく分からない仕組みだけど、たくさん乗ると急に無料区間が発生する」という体感があり、最初は半信半疑でしたが、慣れてくると『今週はもう上限に達したから、この移動はタダだ』と分かるようになり、地味に助かっていました。要確認:この仕組み自体は現在も続いているとされていますが、上限となる金額や対象となる曜日・時間帯は制度改定で変わっている可能性が高いため、渡航前には必ずNSW州交通局(Transport for NSW)の公式サイトで最新の運賃・上限額を確認してください。仕組みを理解して定期的に利用する交通手段をOpalカードに集約するだけでも、意識せず節約につながることがあります。

中華系マーケットや均一ショップで日用品・食費を抑える

食費・日用品については、中華系のマーケットや3ドル均一ショップの活用も定番の節約術です。この点は「オーストラリア留学の持ち物リスト|必需品と現地調達品の見分け方」でも触れていますが、シドニーには週末(木曜〜日曜)に開く中華系マーケットがあり、時間帯によっては野菜や果物がかなり安く手に入ることもあります。日用品も、3ドル均一で買えるショップをうまく使えば、細かい出費を抑えられます。

航空券は直行便より経由便の方が安いことが多い

渡航費についても、直行便より経由便の方が安く済むことが多いという傾向があります。詳しい費用感やスケジュールの考え方は「シドニー留学の費用相場|期間別・項目別の内訳と抑え方」でまとめているので、そちらもあわせてご覧ください。

学費が交渉やキャンペーンのタイミングで変わることもある

これはあくまで個人の一例ですが、運営者が20年ほど前に現地にいたとき、学校の関係者と知り合ったことがきっかけで、本来であればもっと高い3か月コースの授業料を、当時の金額で1,600ドルにしてもらえたことがありました。今の相場や制度とは前提が異なりますし、誰にでも再現できる話ではありませんが、「学費は必ずしも定価どおりとは限らず、時期や申込ルートによって変動することがある」という一つの参考として紹介します。日々のお金の管理については「シドニー留学のお金の管理術|送金・カードの選び方」で、日本の銀行口座と紐づいたプリペイドカードを使った送金・引き出しの工夫も紹介しているので、あわせて参考にしてください。

費用を抑えるうえで注意したいこと

節約は大切ですが、「安ければ安いほど良い」という考え方には注意が必要です。

安さだけで学校・住まいを選ぶリスク

留学費用の中でも学費は大きな割合を占めるため、「とにかく安い学校」に惹かれる気持ちは分かります。ただし、一部には出席管理が緩く、ビザの発行を優先しているように見える学校が存在するとも言われています。こうした学校は、学生ビザの正当性や教育の質の面でリスクがあるため、通いやすさや安さだけで選ぶのは避けるべきです。抜け道のように紹介されることもありますが、あくまで注意すべきリスクとして捉えてください。学校選びのチェックポイントは「シドニーの語学学校の選び方|失敗しないチェックポイントと体験談」で詳しく解説しています。

節約と生活の質のバランス

食費や交通費を切り詰めすぎると、栄養バランスが崩れたり、体調を崩しやすくなったりすることもあります。留学の目的はあくまで学業や現地での経験を積むことなので、節約はあくまで「無理のない範囲で」を心がけ、必要な出費まで削らないバランス感覚を持つことが大切です。

渡航前の英語準備が、費用の節約につながる理由

費用を抑えるという観点で、意外と見落とされがちなのが「渡航前の英語準備」です。独学だけで基礎固めが不十分なまま渡航すると、現地の語学学校で当初想定していたクラスからなかなか上のクラスに進級できず、結果的に受講期間そのものが延びてしまい、追加の学費・滞在費がかさんでしまうケースもあります。

渡航前にオンライン英会話などで基礎を仕上げておくと、現地での学習期間を無駄にしにくく、結果的にトータルの留学費用を抑えることにもつながります。

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海外留学もネイティブキャンプ

あわせて、複数の留学エージェントの無料カウンセリングを受けて、費用プランを比較しておくのもおすすめです。同じような留学プランでも、含まれるサービス内容や費用の見え方はエージェントによって異なるため、比較すること自体が費用を抑える一つの工夫になります。

まとめ

  • 大学・大学院向けの給付型奨学金や、日本学生支援機構(JASSO)の海外留学支援制度は、語学留学・ワーホリ単体では対象外になりやすいのが実情(要確認)
  • 日本政策金融公庫の教育一般貸付(教育ローン)は語学学校も対象になり得るが、返済計画と為替リスクを踏まえて検討する(要確認)
  • Opalカードの運賃上限ルールなど、現地での節約の工夫は語学留学・ワーホリでも今日から実践できる
  • 安さだけで学校・住まいを選ぶと、ビザや教育の質の面でリスクがあることに注意する
  • 渡航前の英語準備は、現地での受講期間の長期化を防ぎ、結果的に費用を抑えることにつながる

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