「シドニー留学、憧れるけど治安は大丈夫なんだろうか」「もしトラブルに巻き込まれたらどうしよう」——留学の準備を進めるほど、こうした不安が頭をよぎるのではないでしょうか。特に未成年のお子さんを送り出す保護者の方にとっては、費用や学校選び以上に気になるテーマかもしれません。
この記事では、シドニーで実際にあったすり・脅し・高額な医療費請求・人間関係のトラブルなど、リアルな体験談を紹介しながら、トラブルを未然に防ぐための準備、そしていざという時の相談先までを一つずつ整理します。運営者はシドニーでの留学・滞在経験があり、現在はオーストラリア留学のサポート事業を行っています。不安をあおるのではなく、「対策をしておけば過度に心配しすぎる必要はない」という視点でお伝えできればと思います。
※記事内の治安情報・保険の補償範囲・総領事館の連絡先などは、時期によって変わりうる情報です。「〜と言われています」「要確認」という表現にとどめ、実際の渡航前には外務省海外安全ホームページや在シドニー日本国総領事館などの公式情報で最新の内容をあわせてご確認ください。
シドニー留学で実際にあったトラブルとは
まずは、シドニーでの留学・滞在中に実際にあった体験談を紹介します。どれも「知っておくだけで心構えが変わる」ようなエピソードです。読み進める前に一つお伝えしておきたいのですが、シドニーはEIU(英エコノミスト誌の調査部門)による世界の安全な都市ランキングで上位に入るとされるなど、世界的に見ても治安が良い都市の一つと言われています(要確認)。以下のエピソードは「シドニーが特別危険」という話ではなく、どんな都市にも共通する「注意しておきたいポイント」として読んでいただければと思います。

治安・盗難トラブル(電車でのすり、キングスクロスでの脅し被害)
運営者自身、シドニーの満員電車でリュックを後ろに背負っていたところ、いつの間にかカッターのようなもので生地を切られ、中の荷物を盗まれてしまったことがあります。混雑した車内では、後ろに背負ったリュックの中身に気づかれないまま被害に遭うことがあるという、身をもって知った教訓でした。
また、シドニーで出会った友人の一人は、歓楽街として知られるキングスクロスで刃物を持った相手に脅され、持っていたデジタルカメラを取られてしまったことがあります。キングスクロスは観光地としても知られる一方、外務省の安全対策基礎データでもバーやパブ周辺でのトラブルが報告されているエリアとされており(要確認)、特に夜間は注意が必要な場所の一つと言われています。
夜間の一人歩きで警察に保護された体験談
運営者自身、治安があまり良くないと言われるエリアを夜中に一人で歩いていたところ、パトロール中の警察官に声をかけられ、「危ないから」とパトカーで自宅まで送ってもらったことがあります。当時は少し驚きましたが、今振り返ると、知らない土地での夜の一人歩きは避けた方がいいという良い教訓になりましたし、シドニーの警察が声かけをしてくれる身近な存在だと感じられた出来事でもありました。
医療費のトラブル(歯科の高額請求、救急車利用)
オーストラリアは医療費が高額になりやすい国の一つと言われています。運営者の知る留学経験者の友人は、保険に入っていない状態で歯科治療を受けた際、1回の治療で数万円を請求されたことがあるそうです。日本の感覚で「歯が痛いから、とりあえず近くの歯医者へ」と気軽に考えていると、思わぬ出費に驚くことになりかねません。
一方で、保険に入っていたおかげで助かったというケースもあります。運営者の知る留学経験者の知人は、サッカーの試合中に脱臼して救急車を呼んだ際、約10万円を請求されたそうですが、加入していた保険でカバーできたといいます。「まさか自分が」と思うようなケガや急病は、スポーツをする・しないにかかわらず誰にでも起こり得るものです。保険に入っているかどうかで、その後の負担が大きく変わることを実感させられるエピソードです。
人間関係のトラブル(日本人コミュニティ内の色恋沙汰)
留学生活が長くなると、同じ日本人コミュニティの中でずっと過ごすことも珍しくありません。その中では、恋愛関係のもつれが人間関係のトラブルに発展することもあると言われています。「知り合いの元交際相手と自分が交際することになった」「同じ相手を好きになって気まずくなった」といった話は、留学経験者からもよく耳にするエピソードです。
特定の誰かが悪いという話ではなく、狭いコミュニティの中で人間関係が密になりやすいことが背景にあると考えられます。語学学校やアルバイト先、シェアハウスなど、日本人コミュニティ以外にも交友関係を広げておくことは、こうした人間関係のこじれを避けるうえでも、留学生活を豊かにするうえでも役立つはずです。
なお、参考までに触れておくと、昔はタクシーでわざと遠回りされて高い料金を請求される、いわゆる「ぼったくり」被害も聞かれた時代がありました。当時は乗車前におおよその料金を確認しておく必要があったそうですが、今はUberなどの配車アプリが普及し、事前に料金の見通しが立てられるようになったことで、こうしたリスクはかなり減っていると言われています。
社会情勢によるトラブル(コロナ禍でのビザ・帰国対応の実例)
過去には、新型コロナウイルスの感染拡大という予測できない社会情勢の変化によって、留学生が大きな影響を受けたこともありました。ある留学経験者は、渡航してわずか数ヶ月で活動そのものが中止になり、予定より早く帰国せざるを得なくなったそうです。それでも本人は「短い期間でも海外にチャレンジできてよかった」と前向きに捉えていたといいます。
また、当時は入国制限がかかり、ワーキングホリデー中の人には帰国が促される動きもあったそうです。結果としてビザが無効になってしまった人もいましたが、その後あらためて「1回目」のワーキングホリデービザを申請し直せたケースもあったといいます。これはあくまで新型コロナウイルスという特殊な事情下での過去の対応例であり、現在も同様の制限が続いているという意味ではありません。ただ、留学中は自分の努力だけではどうにもならない社会情勢の変化が起こり得るという事実は、心の片隅に置いておいて損はないでしょう。
ちなみに、トラブルというほどではありませんが、オーストラリアのパブやバーでは「Challenge 25」と呼ばれる慣習があり、25歳未満に見える人には年齢に関わらずID(身分証明書)の提示を求められることがあると言われています。実際に25歳で入店を断られた、という声もあるほどです。お酒が飲める年齢は18歳からとされていますが、年齢確認のためにパスポートなどのIDを持ち歩く習慣をつけておくと安心です(未成年の方はもちろん飲酒はできません)。
トラブルを未然に防ぐための準備
ここまで紹介した体験談を踏まえて、渡航前・渡航後にできる備えを整理します。「知っていたから防げた」ということも多いので、ぜひ出発前にチェックしておいてください。

海外留学保険への加入(要確認:保険の補償範囲・保険料相場)
前述の歯科治療や救急車利用のエピソードからも分かるとおり、保険への加入は留学準備の中でも特に重要なポイントです。学生ビザで留学する場合、OSHC(Overseas Student Health Cover、海外留学生保険)への加入が義務付けられていると言われており、保険料の相場は1ヶ月あたり50〜100豪ドル程度、年間では600〜1,200豪ドル程度とされています(要確認)。
ただし、OSHCはあくまで医療費を中心にカバーするものであり、盗難や破損した持ち物の補償、他人への賠償責任、フライト遅延などは対象外とされていることが多いようです。そのため、OSHCに加えて日本の海外旅行保険(留学保険)にも加入し、補償の範囲を広げておく人が多いと言われています。日本の留学保険の相場は1ヶ月あたり5,000〜20,000円程度、年間では6万〜24万円程度が目安とされていますが(要確認)、プランによって補償内容や保険料は大きく異なるため、複数のプランを比較したうえで自分の留学スタイルに合ったものを選ぶことをおすすめします。
治安が良くないと言われるエリア・時間帯を把握しておく(要確認:最新の治安情報)
前述のとおり、シドニー全体としては世界的に見ても治安が良いとされる都市ですが、キングスクロスのように夜間は注意が必要とされるエリアも存在します。渡航前に、外務省海外安全ホームページの「安全対策基礎データ」や、現地の留学エージェント・学校が案内する最新の治安情報を確認しておくと安心です(要確認。情報は更新されることがあります)。
一般的な対策としては、「夜間、特に一人での外出はできるだけ避ける」「土地勘のないエリアには明るい時間帯に行く」「移動が遅くなりそうな日は事前にタクシーやUberの利用を計画しておく」といった基本的な心がけが有効とされています。過度に恐れる必要はありませんが、「知らない土地の夜」には人一倍の注意を払う、という意識を持っておくとよいでしょう。
貴重品の管理方法(リュックの背負い方、電車・バスでの注意点)
満員電車でのすり被害を防ぐには、リュックを背負うのではなく、体の前で抱えるようにするのが基本的な対策とされています。ファスナー付きのポケットに貴重品を入れる、混雑した車内では鞄を視界に入る位置に置く、といった工夫も有効です。スマートフォンや財布を尻ポケットに入れたまま歩く、机の上に置いたまま席を離れる、といった行動も、置き引き・すりのリスクを高めてしまうため避けたいところです。

契約・お金まわりのトラブル(ボンド詐欺など)は簡潔に注意喚起
住まい探しの場面では、入居前にボンド(敷金)を先に振り込んだにもかかわらず、実際にはその部屋が用意されていなかった、という「ボンド詐欺」の被害も報告されています。この点についてはシドニー留学の費用相場やシドニー留学のホームステイ・シェアハウス比較の記事で詳しく触れていますので、契約前には必ず物件の実在確認や信頼できるサイト・エージェント経由での契約を心がけてください。
いざという時に「英語で説明できる」ことの大切さ
トラブルへの備えとして、保険加入や貴重品管理と並んで見落とされがちなのが「英語で状況を説明できるかどうか」です。どれだけ準備をしていても、いざという時にパニックになって言葉が出てこなければ、周囲に助けを求めることも難しくなってしまいます。
警察・病院・保険会社とのやり取りで必要になる英語表現
盗難に遭って警察に被害届を出す場合や、病院で症状を伝える場合、保険会社に連絡する場合など、トラブル対応の場面ではとっさの英語力が求められます。たとえば「My bag was stolen(鞄を盗まれました)」「I need to report this to the police(警察に届け出たいです)」「Can I speak in Japanese?(日本語で話せる人はいますか?)」といった一言が咄嗟に出てくるだけで、状況はかなり変わってきます。オーストラリアの緊急通報番号である「000」に電話をかけた際も、英語に不安がある場合は通訳サービスを頼めることが多いと言われていますが、まずは自分の状況を一言でも伝えられるようにしておくと安心です(要確認)。
留学前にオンライン英会話で「とっさの受け答え」に慣れておく
教科書で学ぶ英語と、実際にとっさの場面で口から出てくる英語は、似ているようで別物です。「文法は分かっているのに、いざとなると言葉が出てこない」という声は、留学経験者からもよく聞かれます。渡航前からオンライン英会話などで「相手の質問に瞬時に答える」練習を積んでおくことは、日常会話だけでなく、こうした緊急時の対応力にもつながるはずです。
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渡航前の英語準備全般については、シドニー留学に必要な英語力は?準備とオンライン英会話活用法の記事でも詳しく紹介しています。
トラブルに遭ってしまったときの相談先
万が一トラブルに遭ってしまった場合に備えて、事前に控えておきたい相談先をまとめます。
在シドニー日本国総領事館(要確認:最新の連絡先・対応時間)
パスポートの紛失や、深刻な事件・事故に巻き込まれた場合は、在シドニー日本国総領事館へ相談することができます。2026年8月時点で確認できた情報では、電話番号は02-9250-1000(平日9:30〜12:30、13:30〜17:30)、住所はLevel 12, 1 O’Connell Street, Sydney NSW 2000とされています(要確認)。緊急の事件・事故については24時間対応の電話システムが用意されているとも言われていますが、連絡先や対応時間は変更されることがあるため、渡航前に必ず在シドニー日本国総領事館の公式サイトで最新情報を確認し、スマートフォンに番号を控えておくことをおすすめします。
加入している海外旅行保険の緊急ダイヤル
保険会社の多くは、海外での事故・病気・盗難に対応する24時間の緊急ダイヤルを用意しています。前述の歯科治療や救急車のエピソードのように、いざという時に頼りになるのは、事前に加入しておいた保険とその連絡先です。保険証券や緊急連絡先のカードは、原本を保管しておくだけでなく、スマートフォンで写真を撮っておく、クラウドに保存しておくといった形で、いつでも取り出せるようにしておくと安心です。
通っている学校・ホームステイ先のスタッフへの相談
多くの語学学校には、学生の生活面をサポートするスタッフ(Student Support、Welfare Officerなどと呼ばれることが多いようです)が在籍していると言われています。トラブルに遭った際、まずは身近な学校のスタッフやホームステイ先のホストファミリーに相談してみるのも一つの方法です。英語での対応に不安がある場合でも、日本人スタッフが在籍している学校であれば、日本語での相談ができることもあります。学校選びの段階で、こうしたサポート体制の有無を確認しておくと安心です。学校選びのポイントについてはシドニーの語学学校の選び方の記事もあわせてご覧ください。
まとめ:対策を知っておけば、過度に心配しすぎる必要はない
- シドニーは世界的に見ても治安が良い都市の一つと言われていますが、電車でのすりやキングスクロスでの脅し被害など、実際にあったトラブルも存在する
- 医療費が高額になりやすいオーストラリアでは、OSHCと日本の留学保険を組み合わせて加入しておくことが、いざという時の安心につながる
- 貴重品の管理、夜間の一人歩きを避けるといった基本的な対策を知っておくだけで、多くのトラブルは防げる可能性が高まる
- とっさの英語力は、警察・病院・保険会社とのやり取りで大きな助けになるため、渡航前のオンライン英会話などでの準備が役立つ
- 在シドニー日本国総領事館、保険会社の緊急ダイヤル、学校のサポートスタッフなど、頼れる相談先を事前に控えておくと安心
トラブルの話を聞くと不安になるかもしれませんが、「起こり得ることを知っておく」こと自体が、最大の対策になります。事前準備をしっかり整えたうえで、シドニーでの留学生活を楽しんでください。
留学費用の全体像はシドニー留学の費用相場|期間別・項目別の内訳と抑え方、ビザ選びについてはシドニー留学のビザ、どれを選ぶ?学生ビザ・ワーホリ・ETAの違い、住まい探しについてはシドニー留学のホームステイ・シェアハウス比較の記事もあわせてご覧ください。
いざという時にとっさの英語で対応できるよう、渡航前からマンツーマンのオンライン英会話で「聞く・話す」練習を積んでおくことをおすすめします。
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