「ホームステイの契約期間が終わるけど、次のシェアハウスってどうやって探せばいいんだろう」「シェアハウスに住むと決めたものの、何から手をつければいいか分からない」——留学生活が始まって少し落ち着いてきた頃、こうした悩みにぶつかる方は多いのではないでしょうか。
この記事では、シェアハウスを探せるサイトや方法の使い分けから、内見(インスペクション)で確認しておきたいポイント、契約・ボンド(敷金)の仕組み、入居後によくあるトラブルとその防ぎ方まで、「実際にどう動けばいいか」という実務の流れに沿って解説します。あわせて、住まい探しで実際に起きたボンド詐欺のトラブル事例と、その見分け方・予防策も詳しく取り上げます。筆者はオーストラリア留学のサポート事業を運営しており、シドニーでの留学・滞在経験があります。
なお、「ホームステイとシェアハウス、どちらを選ぶべきか」という比較・選び方については、シドニー留学のホームステイ・シェアハウス比較|選び方と注意点で詳しく解説しています。この記事はすでに「シェアハウスに住む」と決めた方に向けて、その先の「探し方・契約の実務」に焦点を絞っています。
※記事内で紹介する制度・費用感には個人差や地域差があり、公的な統一基準があるわけではない項目も含まれます。「〜と言われています」「〜とされています」という形で、断定を避けた表現にしています。
シェアハウス探しはいつから始める?ホームステイとの違い
到着前に決めるか、到着後に現地で探すか
シェアハウス探しのタイミングは、大きく分けて「渡航前にオンラインで決めておく」パターンと「まずは短期の滞在先(ホームステイやシェアオフィス型の学生寮など)で数週間過ごしながら、現地で内見して決める」パターンの2つがあります。
渡航前に決めておくメリットは、到着してすぐ落ち着いた住まいを確保できることです。一方で、現地の雰囲気や実際の部屋の状態を見ずに契約することになるため、写真と実物のギャップに戸惑うリスクもあります。可能であれば、最初の数週間は短期滞在(ホームステイや短期シェアハウス、学生寮など)にしておき、現地に着いてから実際に内見して回り、納得のいく物件を選ぶという進め方の方が、失敗が少ないと言われています。

ホームステイからシェアハウスへ切り替えるタイミング
語学学校の手配でホームステイに滞在していた方が、契約期間の終了に合わせてシェアハウスへ引っ越すケースはよくあるパターンです。ホームステイとシェアハウスそれぞれの特徴や、実際に住んでみてどうだったかという体験談は、シドニー留学のホームステイ・シェアハウス比較|選び方と注意点で詳しくまとめています。切り替えのタイミングとしては、ホームステイの契約終了日の3〜4週間ほど前から物件を探し始めると、空白期間なくスムーズに引っ越せると言われています。
シェアハウスを探せるサイト・方法まとめ
シドニーでシェアハウスを探す方法は、大きく分けて「日本語対応サイト・コミュニティ」「英語オンリーの現地サイト」「学校の掲示板・友人紹介・SNSグループ」の3系統があります。それぞれメリット・デメリットがあるので、決めつけずに複数を併用するのがおすすめです。
日本語対応サイト(JAMS.TVなど)のメリット・デメリット
JAMS.TVのような日本語の掲示板・情報サイトには、日本人が過去に住んでいたシェアハウスや、日本人オーナーが管理する物件の情報が集まりやすい傾向があります。日本語でやり取りできる安心感がある一方、掲載物件の数は英語サイトに比べて少なく、家賃相場がやや割高な物件も見られると言われています。「日本語対応サイトの方が安全」と単純に言い切れるわけではなく、日本語だからこそ油断して確認作業を怠ってしまうケースもあるため、どちらを使う場合も次章で紹介する内見・契約のチェックは省略しないようにしましょう。
英語オンリーの現地サイト(Flatmates.com.au、Gumtreeなど)のメリット・デメリット
Flatmates.com.auやGumtreeは、オーストラリア全土のシェアハウス情報が集まる代表的な現地サイトです。
- Flatmates.com.au:シェアハウス探しに特化したサイトで、家賃の上限・光熱費込みかどうか・カップル可否などの条件で細かく絞り込めます。無料登録・閲覧ができる一方、返信を急ぎたい人気物件へのメッセージ送信や、検索結果の優先表示など一部機能は有料プランが必要な場合があるようです。
- Gumtree:シェアハウス専用ではなく、中古品売買から求人まで幅広いジャンルを扱う総合クラシファイド(掲示板型)サイトです。「Roomshare」というカテゴリーでシェアハウス物件を検索できます。物件数は多いものの、掲載情報(Wi-Fiの有無など)が実際と異なっていることもあると言われているため、内見で必ず自分の目で確認することが大切です。
いずれのサイトも、外国人オーナー・多国籍の同居人とのやり取りが基本になるため、英語での質問・条件交渉が必要になります。この点は後述の「内見・交渉で使える英語フレーズ」の章でも触れます。

学校の掲示板・友人紹介・SNSグループでの探し方
語学学校の掲示板には、卒業していく先輩が「自分の部屋を引き継いでくれる人」を募集する貼り紙が出ていることがあります。すでに家賃や同居人の様子が分かっている状態で引き継げるため、安心感がある探し方の一つです。また、Facebookなどの「シドニー在住日本人」向けグループや、留学生同士のSNSコミュニティでシェア募集の投稿を見かけることもあります。友人からの紹介であれば、同居人の人柄がある程度分かった状態で決められるという利点もあります。ただし、こうした個人間のやり取りは正式な契約書を交わさないまま進んでしまうこともあるため、後述するボンド(敷金)や支払いの記録は、友人・知人相手であっても必ず残すようにしましょう。
内見(インスペクション)で確認しておきたいポイント
物件の候補が見つかったら、実際に足を運んで内見(インスペクション)することをおすすめします。オンライン内見(ビデオ通話での案内)で済ませるケースもありますが、可能であれば現地に到着してから直接見に行く方が、部屋の状態や周辺環境をより正確に把握できます。1件あたりの内見時間は15分程度が目安とされており、1日に複数件を回ってから比較検討するのが一般的なやり方です。

共用スペース・同居人の人数や国籍構成
キッチン・リビング・バスルームなどの共用スペースがどれくらい清潔に保たれているかは、実際に住んでみてからの満足度に直結するポイントです。あわせて、すでに住んでいる同居人が何人いるか、どんな国籍・年齢層の人が多いかも聞いておくとよいでしょう。内見のタイミングで同居人に直接会えることもあるので、雰囲気を感じ取る貴重な機会にもなります。
契約条件(最低滞在期間・退去通知期間・光熱費込みかどうか)
内見時には、部屋の見た目だけでなく契約条件も必ず確認しましょう。
- 最低滞在期間:「最低4週間から」など、一定期間以上の滞在を求められることが一般的です
- 退去通知期間:引っ越す際、何週間前までにオーナーへ知らせる必要があるかは物件・契約形態によって異なります。ニュー・サウス・ウェールズ州では、正式な賃貸借契約における「合理的な通知期間」の考え方(例えば家賃を週払いにしている場合は7日程度など)が示されているとされていますが、シェアハウスの又貸し(サブレット)などカジュアルな契約形態では、この基準がそのまま適用されない場合もあります。必ず契約書(または合意した内容のメッセージ)を確認し、疑問があればオーナーに直接聞いておきましょう
- 光熱費込みかどうか:家賃に電気・ガス・水道・インターネット代が含まれているか、別途請求されるかは物件ごとに大きく異なります。「家賃が安い」と思っても、光熱費が別途高額にかかるケースもあるため、トータルの負担額で比較することが大切です
治安・立地・通学/通勤の便
物件のエリアが、通っている(または通う予定の)学校や職場からどれくらいの距離・時間かかるかも重要な判断材料です。シドニーはエリアによって家賃相場や治安の印象が大きく異なるため、内見の前後に実際にその地域を歩いてみたり、夜間の様子を確認したりすることをおすすめします。シドニーでの生活全般(交通・気候・週末の過ごし方など)については、シドニー留学の生活とは?気候・交通・週末の過ごし方まとめでも詳しく紹介しています。
契約・ボンド(敷金)の仕組みと注意点
ボンドの相場・返金のルール
シェアハウスやアパートを借りる際、多くの場合「ボンド(敷金)」と呼ばれる保証金を、入居時に家賃とは別に支払う必要があります。ニュー・サウス・ウェールズ州の正式な賃貸借契約(テナンシー契約)では、ボンドの上限は家賃4週間分までと定められているとされています。また、正規の契約であれば、ボンドはオーナーが個人的に預かるのではなく、州政府の運営する「Rental Bonds Online」という制度を通じて第三者機関に預けられ、退去時に双方の合意のもとで返金される仕組みが用意されているようです。
ただし、これはあくまで正式な賃貸借契約(テナンシー契約)を前提とした制度です。個人宅の一室を間借りする形のシェアハウス(又貸し・サブレットに近い形態)の場合、この保護制度がそのまま適用されるとは限らない点には注意が必要です。契約の形態そのものを事前に確認しておきましょう。
【体験談】ボンド詐欺の実例と、先払いを求められたときの見分け方
住まい探しで実際に起きているトラブルとして、「ボンド(敷金)詐欺」があります。私が耳にした実例では、あるシェアハウスで、入居希望者が内見をしないまま先にボンドを振り込んだところ、実際にはその部屋自体が用意されていなかった、という事件がありました。相手は「今すぐ埋まってしまう人気物件だから」「オーナーが忙しくて内見の日程が合わない」といった理由をつけて、先払いを急がせてくるケースが多いようです。
こうした被害を防ぐために、物件探しの手順の中で意識しておきたい見分け方・予防策は次のとおりです。
- 内見前に送金を求められたら、一度立ち止まる:「先に振り込まないと部屋を確保できない」という説明そのものが、詐欺の典型的な口実です。正当な貸主であれば、内見や本人確認を先に済ませてから支払いを求めるのが一般的な流れです
- 相場より極端に安い家賃には理由を疑う:立地や設備の割に家賃が明らかに安すぎる物件は、いったん保留にして他の情報源(口コミ、実際に住んでいる人の声など)で裏を取りましょう
- 正式な契約書・支払いの記録を必ず受け取る:金額・支払い日・物件住所・貸主の氏名(または管理会社名)が明記された契約書やレシート、あるいは少なくともメッセージでのやり取りの記録を必ず残しておきます。「口約束」だけで済ませないことが、後々のトラブル防止につながります
- 可能であれば銀行振込よりも安全性の高い方法を検討する:高額な現金の手渡しや、身元不明の個人口座への一括振込は避け、できるだけ記録の残る支払い方法を選びましょう
送金前の確認については、シドニー留学のお金の管理術|送金・カードの選び方でも「不審な送金依頼には応じない」という視点で触れています。ボンド詐欺のようなトラブルは怖い話に聞こえるかもしれませんが、内見・確認のステップを一つずつ丁寧に踏めば、防げる可能性は大きく高まります。過度に不安がる必要はありませんが、「早く決めなければ」という焦りにつけ込まれないよう、一呼吸置いて確認する習慣を持つことが何より大切です。
契約内容・支払い記録は必ず残しておく
契約が決まったら、家賃・ボンドの金額、支払い方法、最低滞在期間、退去通知期間などの合意内容を、書面またはメッセージの形で必ず残しておきましょう。今でこそオンライン送金やアプリでの支払いが主流ですが、支払い方法が現金中心だった時代(20年ほど前のシェアハウスでは、2週間分の家賃を2週間ごとに現金でオーナーに手渡しするのが当たり前だったこともあったそうです)に比べると、送金記録が自動的に残る分、今の方がトラブル発生時に「支払った・払っていない」の水掛け論になりにくいとも言えます。とはいえ、現金でのやり取りをする場合は、その都度メッセージで「◯月◯日、◯週分の家賃◯ドルを支払いました」といった記録を残す一手間を惜しまないようにしましょう。
入居後によくあるトラブルと防ぎ方
同居人との生活習慣の違い
無事に契約・入居が済んだ後も、シェアハウスならではの悩みが出てくることがあります。実際に、「誰と住むか(ルームメイトとの相性)が生活の質を大きく左右する」と実感した留学経験者の声もあります。共用スペースの片付け方や生活時間帯など、国籍に関わらず生活習慣の違いに直面する場面は少なくありません。こうした同居人とのエピソードや距離感の取り方については、シドニー留学のホームステイ・シェアハウス比較|選び方と注意点でより詳しく紹介しているので、あわせて参考にしてください。
退去時のボンド返金トラブルを防ぐには
退去時には、部屋の状態(清掃・破損の有無など)をオーナーと一緒に確認したうえで、ボンドの返金手続きを進めるのが基本の流れです。正式なテナンシー契約であれば、前述のRental Bonds Onlineのような制度を通じて双方の合意のもとで返金されますが、個人間のシェアハウス契約の場合は、この仕組みが必ずしも使えるとは限りません。入居時の部屋の状態を写真に撮っておく、退去時も同様に写真で記録を残しておく、といった一手間が、後々の「原状回復費用を過剰に請求された」といったトラブルを防ぐことにつながります。
内見・交渉で使える英語フレーズ
シェアハウス探しでは、内見の予約から契約条件の確認まで、英語でのやり取りが欠かせません。よく使えるフレーズをいくつか紹介します。
内見予約・質問でよく使うフレーズ
- “Is the room still available? Can I arrange an inspection?”(その部屋はまだ空いていますか?内見の予約はできますか?)
- “How many people are currently living in the house?”(今、何人がこの家に住んでいますか?)
- “Are utilities included in the rent?”(家賃に光熱費は含まれていますか?)
家賃交渉・契約確認で使えるフレーズ
- “What is the minimum stay period?”(最低滞在期間はどれくらいですか?)
- “How much notice do I need to give before moving out?”(退去する場合、どれくらい前に知らせる必要がありますか?)
- “Could you send me a receipt for the bond payment?”(ボンドの支払いについて、領収書を送ってもらえますか?)
こうしたフレーズは覚えておくだけでも安心材料になりますが、実際の内見では相手の返答が早口だったり、聞き取れない単語が出てきたりすることも珍しくありません。とっさに聞き返したり、自分の希望を言い換えて伝えたりする「瞬発力」は、事前に何度も声に出して練習しておくことでしか身につきにくいものです。
渡航前にオンライン英会話で「聞く・伝える」に慣れておく
内見や契約交渉は、日常会話とは違って「聞き逃せない・誤解できない」やり取りが求められる場面です。渡航前にオンライン英会話で、聞く・伝えるトレーニングをしておくと、いざというときに落ち着いて対応しやすくなります。
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渡航前の英語準備全般については、シドニー留学に必要な英語力は?準備とオンライン英会話活用法でも詳しく解説しています。
まとめ
- シェアハウス探しは、渡航前に決め切るより「最初は短期滞在→現地で内見して決める」流れの方が失敗が少ないと言われている
- 探すサイト・方法は日本語対応サイト・現地サイト(Flatmates、Gumtreeなど)・学校の掲示板や友人紹介など複数を併用するのがおすすめ
- 内見では部屋の見た目だけでなく、同居人の様子・最低滞在期間・退去通知期間・光熱費込みかどうかを必ず確認する
- ボンド(敷金)詐欺を防ぐには「内見前の送金要求に応じない」「契約書・支払い記録を必ず残す」ことが基本の自衛策になる
- 入居後のトラブルを防ぐためにも、契約内容・部屋の状態は写真やメッセージで記録に残しておく習慣をつけよう
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